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2015年7月

2015年7月 9日 (木)

LUNATIC FEST. 2日目!!

2日目のオープニング・アクトもLUNACY。
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前日、声が枯れていたようだったRYUICHIも完全復活! インディーズ盤のオープニングを飾った「FATE」から飛ばしまくりで盛り上げていく。
2曲目は「SUSPICIOUS」。セカンド・デモ・テープに収録されるも、11年の『LUNA SEA』のセルフ・カヴァーの初回盤に封入されていたセカンド・デモ・テープの復刻版まで音源化されなかった楽曲だが、こうした選曲でもファンを喜ばせたLUNACYだった。
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【LUNACY:set list】 SE. King Volcano 1. FATE 2. SUSPICIOUS 3. SHADE

メインのMOONステージに立ったのは凛として時雨。バンド側の意向だろうか、左右のスクリーンを使わないライヴはかえって観客の目と耳をステージ上の3人に集中させていたようだった。そして、バンドが内包した狂気が確実に観客に染み通っていくのが伝わってくる。その狂気はラストの「傍観」で完全に会場を支配していたのだった。
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 【凛として時雨:set list】 1. I was music 2. DISCO FLIGHT 3. Enigmatic Feeling 4. 感覚UFO 5. 傍観


 続いて、FATEステージに現われたのはロットングラフティーだ。パンクをベースにしたミクスチャーなハードなサウンドが、クラウド・サーフやツー・ステップを巻き起こしていく。そして、バンド自身がJが設立したレーベルからシングルをリリースしたこともあって、“兄貴分”として紹介されたJが「This World」に飛び入り!
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昨日に引き続いての早くからのサプライズにファンも歓喜の声を挙げる。また、出身地である京都について歌った「響く都」での和のテイストも、初めて彼らを観る人を驚かせたと思う。
 【ROTTENGRAFFTY:set list】 1. 世界の終わり 2. This World(with J) 3. 響く都 4. D.A.N.C.E. 5. 金色グラフティー


3番手は、元ソフトバレエの藤井麻輝と森岡 賢によるユニット、マイナス(-)。4つ打ちとエレクトロなサウンドで組み上げたダンサブルなチューン、そして森岡の有機的なヴォーカルが、観客を踊らせていく。いっぽう、森岡のヴォーカルはダークに会場を包み込み、マイナス(-)が持つ二面性を鮮やかに感じさせてくれたステージだった。
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 【minus(-):set list】 1. 444 2. NO_4 3. PEEP SHOW 4. NO_5 5.B612


そして、アイオンが登場した。
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ステージが始まる瞬間、ステージ袖にJがいてまるでローディのようにDEANにベースを手渡すなど、当時の師弟関係を思わせるような一幕も。そして、WeROCK 047の誌面でIZUMIがコメントしていたようにすべて新曲で挑むというチャレンジも見せ、わずか3曲ながらバラードも盛り込み新しいアイオン像を提示してくれたのだ。
しかし、最近はSGを手にしているというIZUMIだが、変形ギターのイメージが強すぎるので、あらためてステージで観るとかなり新鮮だったことも付け加えておこう。
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【AION:set list】 1.RUINS ONLY 2. 君へ 3. SKY

97年に開催されたSUGIZO主宰のイヴェント“ABSTRACT DAY”から親交をグッと深めてきたという土屋昌巳。その土屋昌巳がISSAY(デルジベット)らと結成したのがこのカフカだ。そして、キーボードにはマイナス(-)のメンバーでもある森岡 賢、ベースはウエノコウジ(the HIATUS)、ドラムは宮上元克(ザ・マッド・カプセル・マーケッツ)という、いわゆるスーパー・バンドと言えるメンツだろう。
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“先月、ファースト・アルバムを出したばかりの新人です”というMCでリラックスさせてくれたが、サウンドはキャリアが反映された、さすがの一言。リズム隊の太いサウンドに土屋の生々しいギター・プレイと森岡のデジタル・サウンド、ISSAYの存在感のある声が、KA.F.KAだけの世界を築き上げていく。最後にはカフカを結成するにあたって重要な意味を持ったというジョイ・ディヴィジョンのカヴァーをSUGIZOさんとともに披露。観客に強烈な印象を残したKA.F.KAの5人だった。
【KA.F.KA:set list】 1. Spider & Pirates(inst.) 2. Jack The Midnight 3. The Prisonor 4. Last Shadow 5. Transmission(with SUGIZO/ジョイ・ディヴィジョンのカヴァー)


多彩なジャンルを消化し、ハードかつヘヴィなサウンドでまとめあげるムックが、メインのMOONステージに。その重い音像とメロディとの対比、そしてシリアスな楽曲と達瑯のMCとのギャップもまた見どころだった。特にルナシーのライヴ“LUNATIC TOKYO”(95年)でのRYUICHIのMCをマネしつつ、マネをするのは2回目で初めてマネしたのはムックでの初ライヴだったことなどを明かしたり、ムックの思い出作りとして、フロアの観客を座らせてからSATOちのカウントでいっせいにジャンプさせたりというシーンがあったり、MOONステージ全体をまとめあげていく(そう言えば、ロットングラフティーでも同じように観客を座らせてからのいっせいジャンプがあった!)。最後にはメタリックでコアな「TONIGHT」をぶちかまして完全燃焼! ムックの楽しさと熱さを感じさせてくれたステージだった。
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【MUCC:set list】 1. 睡蓮 2. ENDER ENDER 3. D・f・D(Dreamer from Darkness) 4. G.G. 5. 蘭鋳 6. TONIGHT


オルタナ的なアプローチや同期も取り入れたハードなサウンドを連発して、フロアを盛り上げてくれたのはアレキサンドロス。
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楽屋に挨拶に行った際、ルナシーから“好きにやっていいからね”と言われたことを明かし、そのこともあってか彼ら自身がこのフェスを楽しんでいるのが伝わってくる(もちろん、その姿勢は他の出演バンドにも共通して感じたが)。攻めの楽曲を中心としたライヴ・パフォーマンスで、FATEステージをしっかりと締めくくってくれた。
【[Alexandros]:set list】 SE. Burger Queen 1. Stimulator 2. starrrrrrr 3. Kick & Spin 4. Famous Day 5. ワタリドリ


新曲から代表曲まで、まさにベスト・オブ・ベストといった選曲でたたみかけてきたGLAY。
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しかも、中盤にはHISASHIが上京してきた時に手にして大きく影響を受けたという『LUNA SEA』から“最大の敬意を込めて”「SHADE」のカヴァーも! WeROCK 047の誌面でTAKUROは、“出演者の中で唯一狂ってないのはGLAYだけです”とコメントしてくれたが、充分すぎるほどに観客を狂わせてくれたステージだった。
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【GLAY:set list】 SE. who killed bamboo 1. HEAVY GAUGE 2. 誘惑 3. 微熱Ⓐgirlサマー 4. 月に祈る 5. 口唇 6. SHADE(ルナシーのカヴァー) 7. 彼女の“Modern…” 8. TILL KINGDOM COME 9. HEROES


ファンにはお馴染みのSEがデランジェの登場を告げると、大きな歓声に迎えられ4人がステージに。初期の代表曲「SADISTIC EMOTION」や「LULLABY」などで盛り上げた後、kyoが“名前を言わなくてもわかっていると思う”と話し、ファンに飛び入りゲストの名前を叫ばせる。登場したのは、もちろんINORAN。
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彼がCIPHERを敬愛しているのは、ファンには周知の事実だろう。そして、INORANを加えてプレイされたのは、インディーズ時代からの代表曲「LA VIE EN ROSE」! 以前、デランジェ主催のイヴェントで共演を果たしたことがあったが、今回はルナシー主催のフェスでの共演。ギターを奏でるINORANのうれしそうな表情が印象的でした。
最後はニュー・アルバムから「CRAZY4YOU」をプレイ。現在進行形の4人を強く印象づけてくれた。
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【D’ERLANGER:set list】 SE. UNDER THE PRETENSE 1. SADISTIC EMOTION 2. dummy blue 3. LULLABY 4. LA VIE EN ROSE(with INORAN) 5. CRAZY4YOU


いよいよ、フェスの大詰め。MOONステージに登場したのは、このフェスが今年初のライヴとなるBUCK-TICK。1曲目の「独壇場Beauty -R.I.P-」から一気に会場を自分達の色に染め上げていくさまは圧巻だった。
また、近年の曲を軸にしつつ、今井寿がテルミンを操作し、ラテンな空気感も放つ「Django!!! –眩惑のジャンゴ-」などBUCK-TICKの持つ多彩な色を見せてくれる。そして、何と言っても「ICONOCLASM」でのJの飛び入りはハイライトのひとつ!
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05年に発表されたBUCK-TICKのトリビュート・アルバムでこの曲をカヴァーしたJ。ここで飛び入りしないわけにはいかないだろう! その大きな盛り上がりのまま、最新作から2曲を立て続けにプレイ。あらためて現在のBUCK-TICKの世界観をみごとに展開してくれたのだった。
【BUCK-TICK:set list】 SE. THEME OF B-T 1. 独壇場Beauty -R.I.P- 2. メランコリア –ELECTRIA- 3. ONCE UPON A TIME 4. Django!!! –眩惑のジャンゴ- 5. Mement mori 6. ICONOCLASM(with J) 7. 真っ赤な夜 -Bloody- 8. 形而上 流星 -metaform- 9. 無題


奇跡のフェスも、いよいよ最後。待望のルナシーの登場だ。ステージは、最新アルバムのオープニングを飾る「Anthem of Light」で幕を明け、畳み掛けるように代表曲を連発。
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SUGIZOがヴァイオリンを手にした「Providence」、昨日と同様に“ルナシーを知らなくてもいっしょに歌えると思う”というRYUICHIのMCとともにLUNATIC FEST. に関わるバンドやスタッフのみんなに捧げますと情感たっぷりに歌われた「I for You」など、緩急を織り交ぜてルナシーの25年間を凝縮するかのようなステージを繰り広げていく。そして、この日はhide with Spread Beaverの「ROCKET DIVE」のカヴァーも披露。ステージ後方のhideとともに5人、そして会場の全員の歌声が響き渡った。
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 本編最後の「ROSIER」が終わり、もちろんこの日もアンコールを求める大きな声が止まらない。初日と同じく出演陣がステージに呼び込まれ、この夜は「BELIEVE」がプレイされる。ルナシーを中心に笑顔でセッションを繰り広げる出演陣……これも奇跡の一瞬だろう。さらにラストはルナシーの5人が「WISH」を披露。この日最大のファンの歌声が挙がり、2日間にわたるフェスは狂乱の中、幕を閉じた。

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 本編のステージで、RYUICHIが叫んだ“また、やりたいぜ!”という言葉。再びの奇跡を期待したいと思う。
【LUNA SEA:set list】 SE. 月光 1. Anthem of Light 2. TONIGHT 3. DESIRE 4. TRUE BLUE 5. FACE TO FACE 6. Providence 7. I for You 8. ROCKET DIVE(hide with Spread Beaverのカヴァー) 9. Metamorphosis  10. TIME IS DEAD 11. ROSIER 〈encore〉1. BELIEVE(セッション) 2. WISH

この二日間のフェス、WeROCK 047の「ルナフェス完全攻略ガイド」と合わせて読んで頂けると完結します!

WeROCKのご購入は、お近くの書店・楽器店か、こちらの通販で!

※全バンドのセットリストはWeROCK調べです。

2015年7月 7日 (火)

LUNATIC FEST. 初日をレポート!!

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ルナシーの25周年を締めくくりとして開催されたLUNATIC FEST.。まさに“最狂”かつ“最強”なラインナップが顔をそろえ、両日で約6万人を動員したという2日間のもようを振り返ってみたいと思います。

オープニング・アクトは、結成当時のバンド名表記である“LUNACY”で登場したルナシー。アップ・テンポの「CHESS」で幕を明け、インディーズ時のアルバムとメジャー・デビュー盤から計3曲という短い時間ながら、勢いだけでなく現在のルナシーらしい熱さも同居したステージを披露。場内の熱気をいきなり最高潮に持っていき、フェスの開幕を高らかに宣言してくれた。
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【LUNACY:set list】 SE. King Volcano(バウハウス) 1. CHESS 2. MECHANICAL DANCE 3. SHADE

続いてメインのMOON ステージに登場したのは9mm Parabellum Bulletだ。

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エッジの効いたサウンドに乗せて繰り広げられるメロディアスなフレーズが会場のすみずみにまで響き渡る。
そんな中、ステージに招かれたのはJ! 先ほどのLUNACYでのクールな佇まいとは一転、時折笑みを浮かべながら「Cold Edge」をセッションしてくれた。
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MCで自身を“切り込み隊長”と語っていたが、その役目を充分すぎるほど果たしてくれたステージだった。

【9mm Parabellum Bullet:set list】 1. Discommunication 2.ハートに火をつけて 3.Cold Edge(with J) 4. Black Market Blues 5. 生命のワルツ 6. Punishment

会場の雰囲気を一気に変えたのはテレフォンズだ。“ディスコ”が鍵を握るダンサブルな楽曲を連発し、そのカラフルなサウンドでフロアを踊らせていく。そのハイ・テンションなステージも、またルナティック! 彼らを初めて観るという観客にも大きなインパクトを与えてくれたことを痛感したライヴ・パフォーマンスだった。
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【the telephones:set list】 1. Monkey Discooooooo 2. HABANERO 3. baby, baby, baby 4. I Hate DISCOOOOOOO!!! 5. Love&DISCO

3番手には、エクスタシーの先輩であるTOKYO YANKEESが登場した。
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今日も07年に亡くなったヴォーカルのUMEMURAさんの革ジャンがステージ上にかけられ、現メンバーとともに爆音ロックン・ロールを繰り広げていく。
モーターヘッドのカヴァー「エース・オブ・スペーズ」からU.D.A.のドラム・ソロ、そして「RAT RACE」への流れは、まさにTOKYO YANKEESならではの疾走感!
そして、ラストの「Hollywood Heartbreker」では、なんと、X JAPANのPATAが飛び入り!! 過去にも、PATAが加わってのライヴを何度か行なっていたが、やはりこのLUNATIC FEST.でも実現! 盛り上がる観客を前に、TOKYO YANKEESは圧倒的な存在感を見せつけてくれた。
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【TOKYO YANKEES:set list】 1. Pre-emptive Strike 2. Serial Killer  3. Drugstore Cowboy 4. エース・オブ・スペーズ(モーターヘッドのカヴァー) 5. RAT RACE 6. Hollywood Heartbreaker(with PATA)

その熱気を受け継ぐかのように、ラウドでヘヴィなロックを轟かせたのがコールドレインだった。メロディアスなヴォーカルと重低音サウンドが、フロアを大きく、そして激しく揺らしていく。“歴史の一部になれて光栄です”というMCがあったが、まさにその歴史的な瞬間を共有できるすごさを、自身のサウンドで証明していたステージでした。
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【coldrain:set list】 1. The Revelation 2. No Escape 3. Six Feet Under 4. Die tomorrow 5. The War Is On

そして、エクスタシーの先輩バンドであるレディースルームも、持ち味のロックン・ロールでフェスを大きく盛り上げてくれた。
近年、サポート・ドラムを務めるHIMAWARI(ダスター3)とともに、まずは、エクスタシー・サミットでの無敵バンドでも披露されていた、セックス・ピストルズの「アナーキー・イン・ザ・U.K.」でスタート。
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“SEX”連発のロックン・ロールで盛り上げ、最後にはRYUICHIが飛び入り!
GEORGEにRYUICHIがどうしても歌いたい歌があるということで実現したセッションだったが、披露されたのは、なんと「酒と泪と男と女」(河島英五)。HIDEがカラオケで歌っていたというこの曲で会場を“昭和の大人”という雰囲気に染め上げ、しっとりとさせたかと思えば……最後の最後にGEORGEが生ケツを出すというレディースルームらしいオチをつけてくれました。
【LADIESROOM:set list】 1. アナーキー・イン・ザ・U.K. 2. Damage 3. SEX, SEX & ROCK’N ROLL 4. Get Down 5. 酒と泪と男と女(with RYUICHI/河島英五のカヴァー)

そして舞台は、再びメインのMOONステージへ。今年2月に再集結を発表し、10月にはさいたまスーパーアリーナでのライヴが決定しているシャム・シェイドの登場だ。
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その再集結の発表後、初のライヴということもあり数多くの観客がステージ前に押し寄せる中、「RAIN」、「D.Z.I.」の連発でノックアウトしていく5人。
そのステージに引き寄せられていると、“なんてカッコいいんだ!”という声とともに、真矢がステージに! そして、“あの有名な曲を聴きたい”という真矢のリクエストに応えて「1/3の純情な感情」のイントロが流れはじめたのだが、栄喜の声に重なるようになぜか真矢が歌い始めたのだ(笑)。
その後、仕切り直して「1/3の純情な感情」、そして13年10月に発表された「Still We Go」をはさみ、代表曲を連ねていく5人。
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栄喜がリハーサルで“明日は盛り上げろ”とルナシーから初めての指令らしい指令がくだされたことを語っていたが、その役割を120%果たしてくれた。
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【SIAM SHADE:set list】 1. RAIN 2. D.Z.I. 3. 1/3の純情な感情 4. Still We Go 5. Dreams 6. BLACK 7. GET A LIFE 8. Don’t Tell Lies

続いては、今回の出演ラインナップの中で、もっとも若手になるであろうフィアー・アンド・ロージング・イン・ラスベガスが登場。
25年前、ギターのSxunは2歳だっというから、あらためて25年という時の長さを感じさせてくれる。
ライヴは、エレクトロな要素をふんだんに盛り込んだ、目まぐるしく変化していく音世界を展開。フロアを盛り上げ、観客を踊らせていく。
テクニカルな面もみせるメタルコアな楽曲の数々に、場内の気温がまた上昇した感覚にとらわれる。
ラスト近くには、Minami(vo & kb)がフロアにダイヴするという一幕もあり、まさにルナティックという言葉がふさわしい、熱く狂乱のステージを見せてくれた6人だった。
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【Fear, and Loathing in Las Vegas:set list】 1. Rave-up Tonight 2. Thunderclap 3. Let Me Hear 4. Flutter of Cherry Blossom 5. Virture and Vice 6. Love at First Sight

そんな熱を切り裂くかのように、場内の空気を一変させたのがディル アン グレイだった。
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ステージにかけられた幕の向こうで繰り広げられるダークな「and Zero」、激しい「SUSTAIN THE UNTRUTH」で一気に彼らの世界を作り上げていく。
Toshiya(b)が手にするベースには、Jの愛機にも記されている“WAKE UP! MOTHER FUCKER”のペイントもそれぞれのファンには驚きだったのではないだろうか。
その後も、ステージ後方に映し出される映像も相まって、独自のステージングを展開する中、「空谷の蛩音」ではSUGIZOがヴァイオリンで飛び入りし、華麗なフレーズで楽曲に新たな色を加えてくれた。
ラストにプレイされたファスト・チューンの「羅刹国」でのカオティックな盛り上がりも含めて、熱と冷徹さを交えたライヴも、まさにルナティックだった。
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【DIR EN GREY:set list】 1. and Zero 2. SUSTAIN THE UNTRUTH 3. 激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇 4. 朔 -saku- 5. THE FINAL 6. 空谷の蛩音 7. Un deux 8. Revelation of mankind 9. 羅刹国

 いよいよフェスも終盤、SHINEステージに登場したのはデッド・エンド。
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昨年9月のワンマン・ライヴ以来というところも注目のステージが繰り広げられる。
そんな中、MORRIE(vo)の“特別なゲストを”という声に導かれて、SUGIZO、続いてRYUICHIが登場。披露されたのは、「Serafine」だ。
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SUGIZOがアコースティック・ギター、そしてMORRIEとRYUICHIのツイン・ヴォーカルという、なんとも贅沢なシーンが眼前に! また、ひとつ伝説が生まれた瞬間だったのではないだろうか。
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【DEAD END:set list】 1. I Want Your Love 2. Psychomania 3. Serafine(with RYUICHI & SUGIZO) 4. Dress Burning 5. Devil Sleep

そして、いよいよX JAPAN。
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転換中から、場内の空気が変わっていくのがわかる。そして、場内の暗転とともにX JAPANの海外ライヴの映像が映し出され、オープニングのSEへ。最大級の歓声が沸き起こる中、「Jade」、「Rusty Nail」と続き、Toshlの“今日、お前達の大和魂を見せてみろ!”というMCから「紅」という黄金の流れ。
さらに、“ニュー・アルバムのために会場のみんなの声を録音したい”ということで、新曲「Kiss the Sky」をToshlによるレッスンの後、会場全体で歌い上げるというところもX JAPANらしいところだったのではないだろうか。
ラストの「X」では、左右のスクリーンに“In Memory of HIDE 1964-1998”、“In Memory of TAIJI 1966-2011”という文字が映し出されたり、YOSHIKIさんが声を枯らすまで“We are”を叫び、観客も全力で“X”と応え、またHIDEのライヴ映像も流れたりし、最後の最後までテンション・マックスのライヴを繰り広げてくれた。
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【X JAPAN:set list】 SE. Miracle 1. JADE 2. Rusty Nail 3. KURENAI 4. KISS THE SKY 5. ENDLESS RAIN 6. Born To Be Free 7. X

そして、いよいよ主役のルナシー。
X JAPANと同じくフロアにはあふれんばかりの観客が! 場内が暗転、流れ始めたSEがいきなり止まり、「LOVELESS」へ。SUGIZOのトリプル・ネック・ギターもおおいに注目を集めている。SUGIZOは特に、オープニング・アクトのLUNACYから、ディル アン グレイとデッド・エンドへの飛び入りもあり、まさに気の休まることはなかったと思うが、このルナシーのステージでも恐ろしいほどの気迫を感じさせてくれる。
そして、その気迫は他のメンバーもまったく同じ。RYUICHIもMCで話していたが、声が枯れ気味の中、全力のヴォーカルで迫ってくれた。
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また、ハイライトの1つだったのが「ピンク スパイダー」のカヴァーだった。RYUICHIの“会場のどこかにいると思います”というMCに続き、鳴り響いたイントロ、そして後方に映し出されたhide。会場のすべてがひとつとなった一時だった。
そして、本編ラスト・ナンバーの「ROSIER」が終わっても止むことのないアンコールの声。

まずは、この日の出演者がステージに招かれてのセッションだ。YOSHIKIは、hide本人のイエローハートのギターを手にしている。披露されたのは「PRECIOUS...」。
RYUICHIとMORRIE、Toshlなどが代わる代わるヴォーカルを取る姿に、何とも言えない感動を覚えたのは本誌取材陣だけではないはず。
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そして、ラストはルナシーの5人による「WISH」で大団円。楽曲が終わった後、最後の最後までステージに残り、深く、そして長く頭を下げていたSUGIZOの姿も印象的でした。
【LUNA SEA:set list】 SE. 月光 1. LOVELESS 2. Dejavu 3. Rouge 4. JESUS 5. TONIGHT 6. gravity 7. Sweetest Coma Again 8. I for You 9. ピンク スパイダー(hide with Spread Beaverのカヴァー) 10. STORM  11. TIME IS DEAD 12. ROSIER 〈encore〉1. PRECIOUS...(セッション) 2. WISH

※全バンドのセットリストはWeROCK調べです。

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